グレーとライフ

DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人 (感想)

2025.02.11

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この記事で分かること

  • 自宅で楽しめる脱出ゲームを知ることが出来る
  • 1人でも複数人でも楽しめる脱出ゲームを知ることが出来る

ミステリー作家の道尾秀介さんとリアル脱出ゲームのSCRAPが共同で制作した「DETECTIVEXCASEFILE#1御仏の殺人」(ディテクティブエックス)を体験したので、感想をまとめました。

本作品は過去に起きたお寺の住職殺害事件を解決すべく、記者や警察と協力しながら新聞記事、雑誌記事、その他捜査資料など様々な資料から事件の真相を暴いていくストーリーです。ストーリーの展開も、謎解きの難易度も何一つ申し分なく、解き終わった後に解決したことによる満足感と、ストーリーの切なさを同時に感じられた新感覚の謎解きでした。

謎解きが好きな方はもちろん、ミステリー小説が好きな方にもぜひ体験していただきたい、おすすめの謎解きです。

目次

「DETECTIVE X」とは?

「DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人」とは、直木賞を受賞されたミステリー作家 道尾秀介さんと、数多くの脱出ゲームを出している SCRAP がタッグを組んで制作した、本格的なミステリー謎解きゲームです。

インスタグラムのストーリーを見ている際に広告が流れてきて、詳細を調べたところ面白そうだったので、ついつい Amazon でポチってしまいました。

道尾秀介さんはこれを機に初めて知ったのですが、SCRAP はこれまでに何度も脱出ゲームや謎解きをしてきたお墨付きの謎解き制作会社なので、どうせ面白いだろうという気持ちで進めましたが、元々高いハードルを更に超えてきたとても面白い作品でした。 以下に、謎解きの概要や感想をまとめていきます。

「DETECTIVE X」の概要

  • 難易度:★★★★☆
  • 時間:180 分~ 240 分(制限時間はなし)
  • 参加人数:1 人~
  • 料金:4,500 円+税
  • 販売場所:SCRAP 公式サイト、Amazon,楽天 BOOKS 等各種 Web サイト、全国書店等
  • 準備:ネット接続ができる PC やスマートフォン

DETECTIVE X は雑誌記者から届いた 1 通の手紙を読むところから始まります。 手紙は、 10 年前から未解決であるお寺で殺害された住職「三垣宗純」に関する事件の解決に協力してほしいというような内容です。 手紙を読んだあとは、同封されている各種資料を確認しながら、連絡用サイトを通じて謎を解決していく流れになります。

お寺の関係者や、事件当日に開催されていた宿泊修行体験「真呼吸の会」の参加メンバーを容疑者候補として、様々な情報をもとに捜査をすすめていきます。

「DETECTIVE X」のおすすめの取り組み方

実体験をもとに、謎を解く環境、人数、解き進め方など、本作品をより一層楽しむことができるおすすめの取り組み方をご紹介します。

  • 休日など、1 日自由な時間を作る
  • 資料の確認と情報の整理を徹底する
  • ネット環境があり、広々とした空間で取り組む
  • 2 ~ 3 人程度で取り組む

休日など、1 日自由な時間を作る

公式では所要時間 3 ~ 4 時間の記載でしたが、私はヒントを見ずに粘りに粘ったため、半日ぐらいかかりました。(ヒントページもあるので、謎解きに慣れていない方もご安心ください。)

もちろん複数日に分けて取り組むこともできますが、期間が空いてしまうとこれまでの推理を忘れてしまったり、ストーリーのドキドキ感が薄れてしまったりするので、可能であれば予定のない休日にどっぷりと浸かって楽しむことを推奨します。

資料の確認と情報の整理を徹底する

謎を解き始めて、私がまず初めに感じた感想は「確認する資料多くない?」でした。最初は何から始めたらいいか分かりませんでした笑

同封資料の中には、事件に関する雑誌記事や、新聞記事、事件当時の現場写真や、被害者宗純に関する資料、容疑者候補の取り調べ書類などなどなど、とにかく確認しないとけいない資料が多いです。 また、事件が進むにつれて、動画ファイルや音声ファイル、追加の記事など更に確認資料が増えて、常に情報過多でした。

これらの資料は 1 度謎を解くのに使ってしまえば終わり、ではなく、後からのストーリーで利用するものもあるため、最初に資料すべてに目を通して、どこに何の情報が載っているか整理しておくことをおすすめします。

ネット環境があり、広々とした空間で取り組む

謎を解いた内容は基本的に連絡用サイトを通じて雑誌記者や警察とやり取りするため、ネット環境は必須です。 場合によって、動画や音声ファイルを再生したり、連絡用サイト以外のサイトにアクセスしたりするので、事前に実施場所のネット環境は確認しておきましょう。

また、前述したように、とにかく資料が多いので、なるべく広々したスペースで謎を解くことをおすすめします。 資料も一度きりではなく、後から使うものもあるので、常に見える場所に広げておいておく方がよいと思います。 私はある理由から家でやることをおすすめします(意味深)。

2 ~ 3 人程度で取り組む

私は 2 人で取り組みましたが丁度良いボリュームでした。(公式では推奨人数 1 ~ 4 人)

特に複数人で実施する場合に注意しておきたいのは、全員が同じ情報を平等に持っておく方が確実にスムーズに進められるということです。資料が多いからといって分担して資料を確認するのではなく、全員が全ての資料に目を通すようにしましょう。

また、謎を解き終わってストーリーの真実を知ってしまった暁には、99%誰かと感想を語りたくなると思いますので、そういう意味でも 2 ~ 3 人程度がベストかなと思います。

「DETECTIVE X」の感想

本作品を行って感じた私の感想は以下 2 点です。

  • 実際に事件の捜査をしている没入感を味わえる
  • 伏線が貼られた本格的なストーリーを堪能できる

実際に事件の捜査をしている没入感を味わえる

情報量が多い中で必要な情報を精査して行く必要があるため難易度も高く、謎解きというよりは、本当に事件の捜査をしている感覚になりました。

事件現場であるお寺の境内図や、各容疑者がいつ・どこで・何をしていたかの時間関係など、様々なことを多角的に整理していかないと事件の解決は難しいです。 さらにいうと、容疑者候補のメンバーがそれぞれ全員もれなく怪しい行動や言動をしてくれるので、矛盾している部分はないかなど捜査のし甲斐がありました。

伏線が貼られた本格的なストーリーを堪能できる

道尾秀介さんが考えるストーリーだからこそ、言わずもがなですが、殺害事件のトリックや伏線が複雑に絡み合っていて、解き終わった後には実際に小説を 1 冊読み終わったかのような満足感があります。

あからさまな箇所から誰が気付くねんというような細かい部分まで伏線が散りばめられており、ストーリーが進むにつれてそれらが回収されていくことで、解決できたことへの満足感と、できれば知りたくなかったストーリーの切なさを感じることができます。

その他、あまり詳細には書けませんが、スムーズに謎が解けたと鼻高々にしていたら思いもよらない大どんでん返しにまんまと騙されてしまったり、本当にこんなことしちゃってもいいんですか?というような仕掛けもあったり、最初から最後までハラハラドキドキワクワクの謎解きゲームでした。

まとめ

以上、detective X #1 の感想でした。

制限時間はないので、1 日で解き切るもよし、複数日に分けて解き進めるでもよし、ご自身の都合に合わせて遊ぶことが出来ます。

謎を解き終わったあとには、再度資料や手紙を読み返したり、複数人で挑戦した場合は謎解きや事件のストーリー、登場人物の心情など、感想を言い合ったりすると、更に理解を深めて最後まで謎解きを楽しむことができます。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの作品は「DETECTIVE X CASE FILE #1 御仏の殺人」と CASE #1 であり、すでに「CASE FILE #2」も発売されています。制作が決定したことを知ったときは大歓喜でした!

第二作「DETECTIVE X CASE FILE #2 ブラックローズ」の感想についても今後まとめる予定です。次回作は殺人事件だけにとどまらず、誘拐事件まで起こってしまう、より複雑な事件のにおいがします。。

今回の記事を読んで気になった方は、ぜひ事件解決にチャレンジしてみて下さい!

detective X に取り組んでから道尾秀介さんが書かれている小説「ラットマン」を読みました。 (ラットマンとは、ある人が見たらネズミに見えても、ある人が見たら男性に見える騙し絵のことらしいです。) ここまで複雑な謎解きを考えることができるのも納得で、こちらも多くのことを考えさせられる 1 冊でした。 他にも「N」や「いえない」など話題作をいくつも出されているので、是非読んでみようと思います。

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グレさん

20代のOL。出かける日には基本的に雨が降る。

私は引っ込み思案な性格なのですが、前々からブログを書くことに興味があったため勢い任せに初めてみました。あなたのお役に立てたら嬉しいです。