奄美大島で心に残ったスポットと体験4選
2025.06.14

この記事で分かること
- 奄美大島で体験できる自然や文化を知ることができる
- 実体験に基づいた観光・食・体験スポットを知ることができる
奄美大島は鹿児島県の南部に位置する日本全国の中でも3番目に大きい離島で、東京や大阪の都心部からでも直行便が出ており2時間もかからず行くことができるおすすめの観光スポットです。
奄美大島ではマングローブ原生林や、特別天然記念物のアマミノクロウサギなど、その土地ならではの文化に触れたり、都会では味わうことのできない自然を経験することができます。
本記事では、実際に奄美を旅行した経験談を基に、学ぶ、食べる、観光する、体験するというそれぞれの観点から、奄美大島に旅行に行く際に是非訪れてほしい観光スポットやアクティビティなどをご紹介します。
奄美大島への旅行を計画している方や、都会の喧騒に疲れてゆっくりと時間が流れる離島に旅行したいという方などのご参考になれば幸いです。
【学ぶ】奄美博物館で歴史や自然を学ぶ
最初にご紹介するのは「奄美市立奄美博物館」です。
正直なところ、行く前は期待しておらず、時間つぶし程度に考えていた奄美博物館ですが、いざ足を運んでみると想像以上におすすめの施設でした。
奄美博物館は可能であれば旅行の初日に行くことをおすすめします。 最初に奄美博物館で奄美の自然や歴史、文化について学んでおくことで、これからの観光を 2 倍 3 倍と楽しむことができます。
実際に私も、ナイトツアーのようなアクティビティだけにとどまらず、食事や買い物の際にも「あ、博物館で見たものだ!」となる機会が多く、より旅行を楽しむことができました。
博物館は全部で 3 階建ての建物ですが、1 階は奄美の基本情報、2 階は奄美の歴史、3 階は奄美の自然と、それぞれの階ごとにコンセプトが異なります。
2 階の歴史フロアでは、実際に織り機やサトウキビ絞り機の体験コーナーがあり、昔の様子を実際に体験することができます。 3 階の自然フロアでは奄美の自然の様子をパノラマで見ることができたり、月ごとの季節の移ろいの様子を写真付きで学んだりすることができます。
旅行のなかでマングローブ林でのアクティビティや、ナイトツアーなどを計画している人も多いと思いますが、事前に博物館で情報をインプットしておくことで、より一層それぞれの観光が記憶に残るものになると思います。
- 奄美市立奄美博物館
- 住所:奄美市名瀬長浜町 517 番地
- 営業時間:午前 9 時~午後 5 時
- 入館料:310 円(一般大人)
- 所要時間:30 分~ 1 時間
【食べる】「なつかしゃ家」で奄美の郷土料理を堪能する
次にご紹介するのは、奄美の郷土料理を楽しみたいときにぜひ訪れていただきたいお店「なつかしゃ家」さんです。 お店というよりは、まるで田舎のおじいちゃん、おばあちゃんのお家でご飯を食べているような感覚を味わうことができます。
なつかしゃ家さんは、完全予約制で電話のみの予約になります。 時間は、18:30 ~、19:00 ~いずれかから、開始時間を選ぶことができます。 メニューはコース料理のみ(飲み物は別料金)で予約時に 5,000 円、7,000 円、8,000 円から選ぶことができます。 (私は初めてということもあり、今回は基本の 5,000 円のコースを注文しました。) また、支払いは現金払いのみですので、お気を付けください。
部屋に入るとすでに写真のようなテーブルセッティングがされており、島らっきょうや、みそ豚、ピーナッツ豆腐、塩豚、油ぞうめん、ハンダマごはんなどなど、お腹がはち切れそうになるほど、奄美の伝統の郷土料理を堪能することができます。 店員さんがひとつひとつ丁寧に料理の説明をしてくれるので、より食事を楽しむことができました。
このお店の店主は、元中学校の教員をされており、なんとお店で働いているスタッフの方は元教え子の方が多くいらっしゃるそうです。 お店の名前の通り、スタッフの皆さんやお客さん含め、みんなが帰ってきたくなるような素敵なお店でした。
最後に店主さんが挨拶も兼ねて、ふくらかんというお菓子を持ってきてくれるとのことで、何を話そうか緊張していましたが、とても気さくな方で緊張はすぐに吹っ飛びました。
料理はもちろん美味しかったですが、お店の雰囲気やスタッフの方々含めて 1 度訪れただけでも、とてもお気に入りのお店になること間違いなしです。
- なつかしゃ家
- 住所:鹿児島県奄美市名瀬柳町 11-26
- 予算:6,000 円
- 営業時間:18:30 ~、19:00 ~
- 支払方法:現金のみ
【体験する】「ウトロベース」で奄美の自然を体験する
日本で 2 番目に大きいマングローブ原生林を持つ奄美でカヌーを体験したくてアクティビティを探していたら、セットで奄美の森を探索できるお得なツアーを見つけて「ウトロベース」さんで予約しました。
1 日 1 回の少人数制のツアーでアットホームな感覚で楽しむことができます。ツアー人数は最大 10 人ですが、なんと今回は他の予約者がおらず、贅沢にツアーを楽しむことができました。
ツアー1:ヒカゲヘゴの森ツアー
ヒカゲヘゴの森ツアーでは、奄美の自然を体験することができます。 インストラクターの方が面白おかしく植物や動物の豆知識を教えてくださるので、学んだ知識が記憶に残りやすいです。
下の写真がヒカゲヘゴという植物です、独特な模様の理由もクイズ形式で教えてくださりました。

このツアーの目玉は、ヒカゲヘゴの森で仰向けになって全身で自然を堪能できるというものです。 ヒカゲヘゴの森を歩いて散策する途中、道にシートを引き、その上に仰向けになって寝転ぶ時間を設けていただきました。1 分ほど目を瞑って何も考えずにただただ自然の音を聞く時間は、都会の喧騒の中では絶対に味わえない特別な感情を呼び起こす貴重な時間となりました。
下の写真は仰向けになった際に見える景色です。見渡す限り植物に囲まれており、目にも心にも優しいひと時を過ごすことができました。

ツアー2:マングローブカヌー
ヒカゲヘゴの森の散策が終われば次はマングローブ原生林でカヌーの体験をします。
実はこのツアーは日にちによって集合時間が異なりますが、マングローブの最奥地へ行くために満潮に合わせた時間を集合時間にしてくださっているようです。
特に大型連休などは他のツアーの参加者も多く混雑することもありますが、ウトロベースさんは混雑の無いようなカヌーのルートの提案や、時間をずらすなどの工夫をしてくださったおかげで、周りを気にせず、落ち着いて景色を楽しむことができました。
写真のようなマングローブをカヌーに乗って堪能することができます、実物はより迫力を感じることができます。
インストラクターさんがとても物知りな方で、マングローブの雄と雌の違いや、特徴などなど、カヌーで行くルートごとにクイズ形式で出題してくれました。奄美博物館でいろいろと予習したのに答えられない問題が多く悔しかったです。
最初から最後まで、参加者を楽しませたいということがひしひしと伝わるツアー内容で、本当はあまり広めたくないおすすめのツアーです。
- ウトロベース
- 住所(集合場所):鹿児島県奄美市住用町石原 478
- 料金:6,000 円
- 所要時間:3 ~ 4 時間
【観光する】ナイトツアーで奄美の天然記念物を観察
最後にご紹介するのは、奄美の天然記念物であるアマミノクロウサギをはじめ、多くの野生動物を観察するナイトツアーを体験できる「元祖ナイトツアー」さんです。
特徴1:22 時という深夜の時間帯からスタートできる
元祖ナイトツアーの特徴の一つはナイトツアーの開始時間が遅いという点です。 他のツアーでは 18 時や 19 時から開始というものが多く、特に繁忙期などは混みあってゆっくり観察がしづらいようです。 一方で 22 時からスタートのツアーは少ないため、落ち着いて動物の観察ができるとともに、車などの騒音が少ないことで、珍しい動物に遭遇する確率が高くなるようです。 実際に私が参加した際は、2 組程度しか他の団体とすれ違いませんでした。
特徴2:少人数制で 4WD ジープでツアーを回ることができる
元祖ナイトツアーは少人数でのツアーを実施できる点も特徴としてあります。 人数が少ない分、インストラクターの方へ質問がしやすかったり、車を降りて動物を観察したりと、終始アットホームな雰囲気で楽しむことができます。 また、乗用車ではなくジープでツアーを楽しむことができ、開放感のある車内で特別感を味わうことができました。
アマミノクロウサギを観れなかったら全額返金と謳っているほど強気な営業スタイルですが、無事にクロウサギを観察することができました。 他にも珍しい植物や、ネズミ、ヘビ、最後の最後にルリカケスという綺麗な青い鳥を観察することができてとても嬉しかったです。
写真のように、こんなにも近くでアマミノクロウサギを観察することができました。
わたしが参加した日は雨が降ったり止んだりを繰り返すような天候でしたが、無料でカッパを貸していただいたり、ジープの屋根を付けていただいたりしたので、あまり雨には困りませんでした。 むしろ雨の場合はアマミイシカワガエルなどの珍しい生物に出会える可能性も高いようなので、雨の日ならではの楽しみ方ができるのも魅力的だと思います。
- 元祖ナイトツアー
- 住所(集合場所):鹿児島県奄美市住用町大字西仲間 69
- 料金:9,000 円
- 時間:2 時間
まとめ
以上、奄美大島に旅行に行く際に是非おすすめしたいスポットでした。 奄美大島はそこでしか見られない動植物や、そこでしか体験できないアクティビティが多々あります。
奄美の地元の方々は、地元愛に溢れ、自信たっぷりに島の魅力を教えてくれました。その姿に心を打たれて、私まで温かい気持ちになりました。
「学ぶ」「食べる」「体験する」「観光する」など、様々なことを経験できるのが奄美の魅力です。気になった方はぜひ今回ご紹介した場所やアクティビティを訪れ、素敵な思い出を作っていただければと思います。
以下余談ですが、今回紹介したとある場所で、なんとお土産にパパイヤをいただきました。
まだ熟していない青パパイヤの状態だったので、野菜として調理し、パパイヤイリチー(イリチーとは沖縄の方言で炒め煮のこと)や、肉巻きにしていただきました。
旅行が終わってからも、自宅で奄美の味を楽しむことができ、しばらく旅の余韻に浸ることができました。