香港旅行で便利なキャッシュレス決済まとめ
2024.12.15

この記事で分かること
- 香港旅行で利用できるキャッシュレス決済事情が分かる
- 決済方法ごとの特徴が分かり、状況や場面に応じて最適な決済方法が選べる
香港はキャッシュレス決済の普及が進んでおり、旅行者にとっても非常に便利な都市です。オクトパスカードをはじめ、クレジットカード、AlipayなどのQRコード決済など、様々なキャッシュレス決済方法があり、肌感としては大きく日本と変わらない印象を受けました。手持ちの現金が少なめの状態で旅行をした私の経験談や、中国人の友人から聞いた話も含めて、香港で一般的に使用されているキャッシュレス決済手段やその利便性、実際の使用体験を紹介します。
目次
香港での主なキャッシュレス決済方法
お金の計算が難しい、バスではお釣りが出ないのでぴったり準備することが難しいなど、香港現地での現金の決済は意外と大変なことが多く、便利にお得に利用できるキャッシュレス決済がおすすめです。
香港での主なキャッシュレス決済方法は下記のとおりです。
- オクトパスカード(八達通、Octopus カード)
- クレジットカード
- QR コード決済(AlipayHK/WeChatPayHK など)
これらの決済手段を利用場所や利用のしやすさなどの観点で比較したイメージは下記の通りです。
決済方法種類 | 利用できる場所 | 事前準備 | 利用しやすさ |
---|---|---|---|
オクトパスカード | ◎ | ○ | ◎ |
クレジットカード | ○ | ◎ | ○ |
QR コード決済 | ○ | △ | ○ |
それぞれのキャッシュレス決済方法の特徴などを紹介していきます。
オクトパスカードは交通・観光・グルメなどマルチに利用できる
香港のキャッシュレス決済の中で最もおすすめなのが「オクトパスカード」です。 日本でいう Suica や ICOCA のような交通系 IC に近い決済手段となります。
オクトパスカードで MTR を利用することで、1 割程度の運賃割引もあるので香港旅行をするうえで欠かせないカードです。
夜市など一部利用できないお店もありますが、他のキャッシュレス決済が利用できるお店では必ずと言っていいほど利用することができるほど使い勝手の良い決済方法です。
また、残高が不足した場合に 1 度だけ 35 香港ドルまで利用することができます。 一度マイナス残高になってしまうと、チャージをするまで利用はできませんが、チャージを忘れてしまった場合や手持ちの現金が足りない場合にとても便利な機能です。
オクトパスカードの種類・購入/チャージ方法
空港や、コンビニ、駅の切符売り場など幅広い場所でオクトパスカードを購入することができます。
物理カードとしてのオクトパスカードには下記 2 種類あり、それぞれ価格や制限が異なるので、用途に合わせて購入するカードを選択してみてください。
- オクトパスカード(通常版)
- ツーリスト用オクトパスカード(ツーリスト版)
大まかな 2 種類のカードの違いは下記のとおりです。
カード種類 | 購入手数料(※1) | 利用後の返却 |
---|---|---|
通常版 | 11 香港ドル(※2) | 可能 |
ツーリスト版 | 39 香港ドル(※3) | 不可 |
(※1)カードそのものの購入にかかる金額を指します。利用するには別途チャージが必要です。
(※2)購入時にはデポジットとして 50 香港ドル が必要です。90 日以内にカードを返却する場合、11 香港ドル が手数料として徴収され、残額が返却されます。そのため、チャージ額がマイナスでなく、かつカードを返却することを前提とした金額であることに注意してください。
(※3)空港で購入できるツーリスト用オクトパスは購入手数料込みで 150 香港ドルで購入できます。
オクトパスカードは駅や空港に設置されているチャージ機やコンビニで、どちらも現金のみでチャージすることができます。 駅のチャージ機では 50 香港ドルまたは 100 香港ドルの紙幣のみ使用可能で、挿入した金額がそのままチャージされます。好きな額をチャージしたい場合はコンビニでチャージしましょう。
また、iPhone ユーザーの場合は 通常のオクトパスカードを購入後、Apple Wallet に登録し、Apple Pay からチャージすることができます。この方法であれば現金を介す必要がないため、より便利に簡単にチャージできます。ただし、ツーリスト用のオクトパスカードはこの機能の対象外となります。
クレジットカードは事前の手続き不要で簡単に利用できる
クレジットカードは、Visa、MasterCard、American Express などの国際ブランドが広く利用可能で、普段利用しているカードが事前設定なしでそのまま利用できるので、最も使いやすい決済手段です。
日本で利用する際と同様に利用金額に応じてポイントがたまるカードがほとんどなので、お得に利用することが出来ます。
利用できるお店はオクトパスカードよりは少ない印象ですが、利用できるところでは積極的に利用していました。
クレジットカードを利用する際に気を付けないことは、適用される決済レートは利用時ではなく、カード会社での処理時であることです。
現地で決済をしてから、カード会社で処理されるまでには数日のラグがあるため、利用当日のレートが適用されるわけではないということは念頭に置いておいた方が良いと思います。
クレジットカードの中でも特におすすめなのは VISA カードのタッチ決済(VISA タッチ)が搭載されているカードです。 区間によってはバスや MTR などの交通機関でも VISA タッチを利用することができます。 恐る恐る利用しましたが、問題なく利用することができました。
QR コード決済は設定が少し複雑でハードルあり
AlipayHK や WeChatPayHK などの QR コード決済は、スマートフォン一つで支払いが完了する利便性が魅力です。銀行口座やクレジットカードと連携し、リアルタイムで決済が可能です。オクトパスカードの次に普及しているキャッシュレス決済だと思います。
ただ、少し事前の設定が複雑で日本籍の方には利用が難しい印象を受けました。
例えば Alipay の場合、香港で利用できる決済アプリとして「Alipay(中国大陸在住向け)」「AlipayHK(香港・マカオ在住向け)」があります。
中国人の友人にも確認したところ、登録可能なクレジットカードの種類が限られていたり、香港用の電話番号や中国本土の銀行口座が必要だったりと、制約がいくつかありそうだったので、今回は利用を断念しました。
クレジットカードを持っていないなど、他のキャッシュレス決済手段が利用できない場合は、登録することをおすすめします。
香港のキャッシュレス決済まとめ
香港で利用できるキャッシュレス決済のまとめは下記の通りです。
オクトパスカード
- 利用できる場所が最も多く、香港で最もおすすめな決済手段である
- MTR 利用時は運賃割引が適用される
- カード発行手数料やデポジットなどが必要なため購入額分利用できるわけではない
クレジットカード
- 事前の準備不要で最も簡単に利用できる
- 日本で利用する際と同様のポイント制度が適用される(例外あり)
- 利用時ではなく処理時のレートが適用されるため若干のリスクがある
QR コード決済
- スマホひとつでチャージ~決済まで完了する
- 事前の登録時に制約がある/時間を要する
私の場合は AliPay などの QR 決済の登録ができなかったので、利用できる決済方法の中で、 クレジットカード ⇒ オクトパスカード ⇒ 現金の優先順位で利用していました。
実際に香港を旅行して注意しておいた方が良いと感じたことが 2 つあります。
① オクトパスカードを Apple Pay からチャージする場合は通常版を購入すること
私は、この情報を知らず、ツーリスト用のオクトパスカードを購入してしまったため、Wallet にオクトパスカードが登録できず、泣く泣く現金でチャージしました。
② 交通機関を利用する場合はオクトパスカードが便利であること
特にバスの利用で強く感じました。 香港のバスは現金払いの場合お釣りが出ないため、慣れない環境で交通費がいくらかを把握してぴったりの硬貨を探すのはかなり大変です。 更に、オクトパスカードで乗車すると、運賃割引もあるので利用しない手はないと思います。
香港旅行に行く前にネットで調べていた際には現金しか利用できないお店が多い、市場では現金 or QR 決済しか利用できないなどの情報を見聞きして心配していましたが、実際に現地に訪れてみると、キャッシュレス決済の普及は日本とそう変わらないと感じました。
少しは現金の用意もあると安心ですが、香港のキャッシュレス決済は、旅行者にとって非常に便利であり、多くの場面で利用できます。
私の場合は 2 泊 3 日の旅行でオクトパスカードのチャージも含めて現金 20,000 円分を用意していましたが、途中で現金に両替することなく旅を終えることができました。
これらのキャッシュレス決済手段をうまく活用することで、便利で快適な香港旅行をお楽しみください。